「國民新聞」の新聞小説の裏面を眺める
手元に「國民新聞」(民友社、のちに國民新聞社発行)の1918年(大正7年)から1927年(昭和2年)までの切り抜きが1000枚ほどある。大きめの段ボール一箱分だ。「國民新聞」は徳富蘇峰が1890年(明治21年)2月1日に創刊した日刊紙である。
同じく「読売新聞」(1874年 明治7年創刊)の明治21年の切り抜きが50枚程度ある。どちらも新聞小説や時評を切り抜いたものだ。それらはきっとわたしの知らないところで書籍にもなっているだろうし、新聞そのものは図書館等でマイクロフィルム化されているだろうから、それほど貴重なものではない。ただし、両紙の小説掲載面をひっくり返すと、時代の匂いとともに興味深い記事や広告が満載である。もっともこの時代の広告は、おもしろ広告(とんでも広告)と称されて天野祐吉あたりが一冊にまとめているからそちらで見る方が効率的だろう。整理している暇はとてもないが、時代を経た新聞の手触りを感じながら、ざっくりと眺めていられるのがとても幸せである。
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