ハムレットとドン・キホーテとの出会い
福田恆存の『人間・劇的なるもの』(新潮文庫)を手にとって、パッと真っ二つにめくったら『ハムレット』について書かれた章だった。福田は『ハムレット』から、他の一切の戯作にはない「自然の暢達さ」を見いだしている。そうして、こう喝破した。
ティボーデが『ドン・キホーテ』を目して「小説の小説」と呼んでいる。『ドン・キホーテ』は「小説のなかでおこなわれた小説の批判」であり、それを読むことによって、読者は同時に「小説生活者」となり、小説生活者は「自己の生活の生活者」となるという。この的確な『ドン・キホーテ』論は、そのままシェイクスピア劇に適用しうる。そのなかでも、とくに『ハムレット』劇は「演劇の演劇」であり、「劇のなかでおこなわれた劇の批評」なのである。のみならず、その観客は、入場料を払い、劇場で椅子に坐って、芝居を鑑賞する見物人であると同時に、「演劇生活者」であり、「自己の生活者」となるのだ。つまり、意識して自己を演戯するものとなるのである。
この「『ハムレット』と『ドン・キホーテ』の架け橋となる視点」と、もう少しだけ早く出会いたかった。いや、自分で気付けばよかったのだ。
◆ダイエット中だというのに、某予約の全くとれないレストランで、いっしょに行った併せて120歳のお二方と(笑)、おいしいものをたらふく頂いてしまった。あ〜、なんて意志が弱いんだーっ。暖炉の炎を眺めていたら、ついつい調子に乗ってしまった。
この脳内探訪にも何度か書いてきたが、ただいまわたしは2月末を目標にマイナス5キロに挑戦中で、今朝のレコードでマイナス3.2キロを達成した(3.2キロってすごくないですか〜? 赤ちゃん一人分ですよ。お肉屋さんで、3.2キロのお肉を持ってみてください)。だが悲しいかな、ゴールまであと、1.8キロもある。これはけっこうきつい。ここ10日間でわずかに200グラム減っただけである。元旦から3.2キロを減らすにも死ぬ思いであった。でも、おかげで革のパンツはやっと履けるようになった。もうすこし・・・最後まで諦めませんから!! あと半月。
◆先週の土曜日から、カチッと音がしてスイッチが入った。そう、鼻炎スイッチだ。「杉山」さんという名の人と会っただけで、クシャミの連打と鼻水という始末である。
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