チェ
スクリーンの中のチェ・ゲバラは、物足りないぐらい物静かだった。だがその描き方がかえって良かった。ずっと咳をしていた。彼は喘息だった。ブエノスアイレス医科大学に学んだ医者だった。大変な読書家だった。トロツキーを読みふけり、ボードレールを高唱した。ゲリラ部隊に参加したいと意気込む人々に向かって、「読み書きができるか」と繰り返して訊いていた。「革命の最高の武器は言語である」、と云わんばかりに。
ところで、雑誌『BRUTUS』のゲバラ特集で、彼の今際のときをいっしょにしたROLEX Ref.1675モデルを撮影したカメラマンが確か知り合いの中にいた。果たして誰だったか・・・思い出せない。Tさんだったかもしれない。
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