平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

カレーシュー

ume


ヒラノさんは元旦に高橋源一郎さんの『おじさんは白馬に乗って』という分厚い本を一気読みした。これは雑誌『週刊現代』の名物コラム100回分を講談社が一冊にまとめたものだ。
途中、なるほど〜と感心したり、話はそんなに簡単じゃないでしょう〜と不満に思ったりもした。
中でも二度読みしてしまった回がある。タイトルは「加齢臭を消す究極の石鹸とは」。
ちょっとややこしいのだが、渡辺淳一さんの官能小説『愛の流刑地』について、伏見憲明さんが書いたエッセイを読んで感心した、中村うさぎさんが書いたエッセイを、タカハシさんが読んで膝を打って書いた文章を読んで、それを読んだヒラノさんが、う〜ん、と唸ったのだ。
ヒラノさんは、最近ちょっとこのカレーにつてい気になっている。それはけっして学食のカレーを食べ過ぎたからではない。う〜ん、マイルドなカレーですな〜の方ではなく、カレーシューの方だ。そう、加齢臭だ。気になっているのは、だれかに「(いやだわ〜)ヒラノさん、カレーシューが・・・ぼそっ」と、指摘を受けたからではない。逆に全く指摘を受けていないからこそ気にしているのだ。もうすっかり中高年なのだから、いつ誰から「ヒラノさんもついに来ましたね〜、カレーシュー(ニヤリ)」と云われても仕方がない年齢であることを自覚しているからだ。もしもある日突然カレーシューに襲われる日がやってきたら・・・恐怖である。それに、どう考えたって直接本人に指摘する人は少ないでしょう〜。何かを注意することで予防できるなら今からきちんと実践しておきたいのだ(女性には加齢臭はないのだろうか。わたしが体験した加齢臭はすべてオジサン臭であった)。

ちなみに、渡辺淳一さんの官能小説『愛の流刑地』について、伏見憲明さんが書いたエッセイを読んで感心した中村うさぎさんが書いたエッセイをタカハシさんが読んで膝を打って書いた文章は(ややこしい・汗)、「〈その場〉に及んだ男の横暴な態度と不潔さへの指摘」をタカハシさんが代表して嗤ったものであるが、恥ずかしがり屋のヒラノさんは、その内容をここに具体的に再現することはできない。興味のある方はぜひ『おじさんは白馬に乗って』を読んでみて欲しい。

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【参考サイト】
web「オフィスやぎの目」内に「においカミングアウト」なるコーナーがある。ヒラノさんは時折そこをこそっと覗くことを趣味としている。困った人ね〜 などと嗤わないで欲しい。源氏物語の「匂宮」はなぜそういう名前を持っているのかを調べたら、きっとヒラノさんを嗤う人も少なくなるだろう。

http://yaginome.jp/


というわけで今年もカレーなるスタート。
どうぞ、よろしくお願い致します。

umi


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