運慶よりも村上隆?
◆本当に年末?
◆FM-Hiに出演。パーソナリティーはTJ、どんな話題を振っても打ち返してくる兵である。この番組への出演もここ数年、年末の恒例行事となっている。番組の冒頭は、今年の漢字「変」がテーマ。恒例の清水寺の風景を思い浮かべるのはたやすいだろう。
モノの価値観が変わってきたといわれている。もちろんそんなことはいつの時代でも云われてきている。そんな中、今年は象徴的なことがあった。鎌倉初期の彫刻家・運慶の木造大日如来坐像がNYクリスティーズで約14億万円のハンマープライスをたたき出した。ところがそれから二ヶ月後、驚くべくニュースが美術界を震撼させた。この国宝級の美術の価値を塗り替えた現代アートが登場したのだ。村上隆の「My Lonesome Cowboy」である。その価格はNYサザビーズで約16億円。ダミアン・ハーストの作品に至ってはなんと最高落札価格19億円、223点の総額が211億円という驚きプライスだ。ダミアン・ハーストの作品は通常のギャラリーを通すプライマリー・プライスではなく直接オークションに持ち込まれるセカンダリー・プライスという落札方法を執ったことでも話題を呼んだ。アートバブルの側からみれば、リーマン・ブラザーズの破綻など、どこ吹く風である。
それにしても、運慶が14億円、村上隆が16億円である。この現実をどのように受け止めるか。もちろん市場価値はコレクターが決めることもわかっている。村上の、他の誰にも物真似できないようなリスキーなアートの発信の仕方も多少は知っている。村上はバブルがはじけて以降、その時代の中で力を付けてきたアーティストである。今、村上隆や奈良美智、そうして彼らをプロデュースする小山登美夫の手によってモノの価値観、特にアートシーンが大きく変わってきている。これは日本だけではなく、アジア全体の動きでもある。
若きアートプロディーサー山口裕美にもわたしは注目している。
◆T大の院生YくんとUくんから連絡をもらい、一献傾けながら喋り倒す。この集いはここ数年の年末恒例行事である。この三人が集まると、組織の立て直しやら、新しいNPOのカタチや社会学が抱える問題など話が広範囲に及ぶ。日本料理屋から始まった放談は、河岸を赤提灯に移しながら時計が日をまたいでも終わらない。話して食べて飲んで話す。来年に、つづく・・・
◆小学校1,2生の担任N先生を数年ぶりに訪問する(いまだになついている)。
教室で大暴れし、授業をボイコットし、忘れ物を取りに行っても帰ってこない、本当に迷惑を掛けまくった先生だ。もう90歳をとっくに越えていて、耳も遠くなり、最近はずっと寝たきりだったらしい。数年前に、おそば屋さんへ誘ったばかりでだったのにな〜。
娘さんから「そのときには代表して・・・お願いね」と耳打ちをされる。長生きして欲しい。迷惑かけたしな〜。
バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を「100件」に選択すると見やすくなります。