平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

出世払いの焼き肉パーティ

hn1

hn2

hn3


 文部科学省の情報科の研究授業で、数年間ある中学校にお邪魔していたことがある。何年前のことだろう。もう6年や7年は経っているかな。途中一度だけ、そのときの教え子たちみんなで「焼き肉、食べよう〜!!」ということになり、10人ぐらいの(既にそのとき)高校生が結集、当初の予算を大きく上回った焼き肉代をわたしが一人で引き受けた。食べ盛りの高校生を10人も誘うなんて、やっぱり無謀というものであった(涙)。
 そのあともしばらくみんなとメールのやり取りが続いたものの、そのうち長い時間の経過の中で、メールも必然的に減ってくる。まあ、便りがないのは元気な証拠というではないか。みんな、元気ならそれでいい。
 だが、一人の学生だけが、大学生になった今でもずっとメールをくれる。アドレスが変わるたびにきちんとメールをくれるのだ。
 つい先日も、「もう就活なんです。迷っているんです・・・」というメールをもらったので過日東京へ行った際、少しの時間だけれどもお話をしましょう、ということになった。本人は、マスコミか航空会社志望なんだそうだ。しかし相手の話を聞いたところで、こんなわたしに何ができるわけでもない。できることは、相手の話を聞き、経験のいくつかを話すことだけだ。
 「まずは自分でちゃんと考えます。また相談に乗ってください」ということで別れた。心強いな〜。成長したな〜。
 メール一通を絶やさないということは、こういったつながりを保ち続けることなのだ。この学生にしてみたら、平野の存在は「ネットワーク」でも「人脈」でもないだろう。そもそもわたしは「ネットワーク」とか「人脈」とか、そういった言葉が嫌いである。だから敢えて使わない。

 また、みんな揃って焼き肉パーティやりたいね。今度はわたしが、みんなにご馳走になる順番です。ずっと以前に、出世払いだと約束したものね(笑)


バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を「100件」に選択すると見やすくなります。

現在地:トップページ脳内探訪(ダイアリー)

サイトマップ