平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

活版印刷  それから秋のバスツアー予告編

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◆午前中は、Yさんと活版印刷所へ。紙と文字の蜜月のときは終焉を迎えて久しいといわれているが、なんとこういった職人がまだローカルではきちんと活躍されている。
最近では、活版印刷を意図的に使ったアーティストが徐々に増えてきた。だがこの工場を経営されている昭和一桁のご夫妻は、もちろん自分たちの仕事を「アート」などとはこれっぽっちも思っておらず、ただただ愚直なまでに何十年も埃と汗にまみれてきた。まさに日本のグーテンベルグの銀河系である。
よし、活版印刷で名刺をつくろう。オフセットにはない紙への刻印、どなたかご一緒しませんか。しかも安いんですよ。

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◆大島の幾何学模様の着物を粋に着込んだ長唄のお師匠さんと、小料理屋で一献傾ける。戻り鰹が絶品。話題は鑑真から長唄小唄、神話の世界からそうして漱石、鈴木大拙、向田邦子と突き抜ける。あっという間の3時間。



◆今度の日曜日10月26日はバスツアーに参加する。
静岡市葵区役所まちづくり振興課が主催する葵区魅力づくり事業の一環「葵の旬いただきます!中藁科ツアー」である。コーディネーターとしてこのツアーに同行するのが小説『安倍七騎』を書かれた淺羽克典さんhttp://abeshichiki.comi.in/。何とも贅沢な旅である(参加者の負担は昼食代の500円のみ)。わたしもコーディネーターとして参加させて頂く(今回は既に定員満席)。
今回巡る場所は、施設「わらびこ」や隣接する高山、中勘助記念館など。今これらの施設はとても贅沢な季節の中にある。ずっぽりと秋色の中である。
ちなみにこのツアーを企画した静岡市の職員H原さんは、顔に似合わずかなりの兵(つわもの)で、リビング新聞社が核となって始まった「色・豊かなまち静岡」という素人同然のプロジェクトチームに、「全国都市問題会議」というとんでもないスケールの場所でパフォーマンスするチャンスを与えて、それを静岡県が主催する「おもてなし大賞」受賞に導いた方なのだ(おかげさまでこの取り組みは全国のリビングネットワーク企画コンテスト・クリエイティブ部門優秀賞を受賞した。それもこれもH原さんのおかげである)。
というわけで、この企画がおもしろくない筈がない。後日詳しく報告させて頂くことにする。


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