平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

説得してもけっきょくダメ

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昨日、静岡県のある職員のみなさまと「仕事」を通してお話をさせていただく機会があった。
とにかくその部署は室長以下、全員が知性的で物静か、それでいて炎を燃やしながら仕事に取り組んでいる。こちらの話をきちんと傾聴してくださり、任せる部分は任せる、そういう態度がしっかりと見えてくる。たぶん、これはトップのスタイルが全員に浸透しているせいだろう。同行の士AEのSさんやプランナーのKさんがつくる距離感、デザイナーのTさんの説明も実によかった。こういう仕事は全力で、しかも身銭を切ってでも取り組みたくなる。これはすばらしいことだ。当たり前のことはみんな口にしないので、この場で敢えて書いておく。
ただし、その場でわたし自身が反省したこともある。それは、仕事というのはいくら「説得」をしてもダメだということだ。大事なのは説得ではなく「共感」をつくることだ。この仕事は意識してそういう場にしつらえたい。

最近、身のまわりがこういう方々との仕事で埋め尽くされてきた。本当にありがたいことである。
前にも書いたけれど、イヤな仕事をしないためには「常にやりたい仕事だけでいっぱいにしておくこと」である。

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