平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

大地震と美味しい水と / 亀大量孵化

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◆大丈夫かな、みんな こんな芝生に横になちゃって、大地震が来るの、知らないのかな〜

 

 けっきょく地震は来ませんでしたね(苦笑) 
すごいな〜と思うのは、ためしにGoogleで「9月13日」と検索するとトップとセカンドがジュセリーノ・・・・今回の地震予知情報です。
 きょうは、ある市から講座を頼まれていたんです。で、平均年齢60歳ぐらいの方々約30人の前で話をしたのですが、その際、「きょう地震があるという噂を知っている方?」とうかがったところ、半分強の手が挙げました。そういうと叱られるかもしれませんが、田舎の60歳を越える方々の半分が「この地震の噂」を知っているんですよ。ほんとうに驚きです。さらに驚くのは、この地域ではきょう一部の中学の部活動が中止になったそうです。もしかすると「何かあったらどうするんだ」「子どもが不安に思っている」という圧力があったのでしょうか。みんな腹の中ではばかばかしいとしながらも、半分は「もしや」と思っているのでしょう。もちろん全面的に信じている方もいるでしょう。だからこういうことが起きるのです。
 そういえば、口裂け女の噂は1979年岐阜県から始まり、全国津々浦々に広まるまでに6ヶ月かかりました。それが今回はわずか二ヶ月弱です。ネット社会が大きく影響しているのは容易に想像がつきます。
 学問の世界でも「噂の科学」はあります。どこからどんな経路を辿って、どんなスピードでその噂は広まり、男女・年齢・生活スタイル、誰にどういった順で伝わったのかを科学的手法で分析するのです。定量的、定性的分析です。それを応用すると、例えば広告の口コミに使えるというわけです。
 わたしは科学絶対の立場に立つ人間ではありません。現代の科学では証明できなことはいっぱいあるでしょう。今、理論物理学が躍起になって証明しようとしているアインシュタインを超える「超ひも理論」もそのひとつです。いやいや、そんな大上段に構えなくとも、自分自身が体験している「高確率で当たる飛行機事故の夢」をどのように解釈したらいいのか、それすらわからないぐらいですから。
 ではそういった未知数のものに遭遇した場合わたしはどうしているか。それは「括弧に入れて保留にする」という態度をとるのです。付箋に書いて貼り付けておく、といった処理です。それをパソコンや手帳に貼り付けておく、そんな感覚です。それが早急に答えを出さない潔さだとわたしは思っています。そのうち付箋と付箋の中身が共鳴しあって、何かしらの答えを導き出してくれるでしょう。そう思っています。
 とにかくあまりにも根拠のない似非科学が多すぎる。例えば、「水に美味しくなれ、美味しくなれというと水の結晶が綺麗になって、美味しくなるんです〜」という話、聞いたことありませんか。まことしやかにそう云う人に「で、確かめたんですか?」 「実際に結晶が美しくなったんですか?」 そう伺うと、確かめた人はゼロです。そういうことです。
 厄介なのは、そういう考えが環境問題と意外と相性が良い点です。
 ところで、このジュセリーノさん、本当に実在するの?(汗)


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 昨日9月13日(土)、亀池を覗いたら、孵化したばかりの小亀が二匹、目に飛び込んできた。残念ながら一匹は既に溺死。亀といえども、産まれたばかりはまだちゃんと泳げないのだ。そこが海亀と淡水に生息する亀との違い。海亀は孵化すると勢いよく海めがけてかけだしていく。もちろん溺れたりしない。ただし、孵化を待ちかまえていた鳥や魚のエサとなり、その時点でかなりの頭数が死を迎える。だから卵の数が多いのだ。
 我が亀池の話に戻る。たぶんこれは他にもまだ孵化しているのではないかと土を掘り起こしてみると・・・出てくる出てくる、たぶん十五匹はいる。亀は産まれてしばらくは土の中で暮らすので、あわてて土に埋めなおす。そうすると彼れはしばらくの間、表に這い出したり、土にももぐったりを繰り返しながら、最後には土の上に出っぱなしになる。自らが元気よく飛び立て来るのを我慢強く待つのだ。さあ、欲しい人はいますか(笑)


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