平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

歴史に残る仕事をしたいとおもったら 共通言語をつくることだ

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◆知り合いの学生がチーズ屋さんでバイトをしているので、ときどき寄って見繕ってもらう。きょうはオーソドックスなクリームチーズとそれに五種類のペッパーが入った二つのタイプを買う。
 ところで、チーズというのはヨーロッパで生まれたと思っている人が存外多い。実はチーズの原型はアジアにある。「醍醐」というのがそれで、仏教用語だが、牛や羊の牛乳を精製してつくった最上の味覚をいう。いわゆるこれがチーズである。醍醐と言えば後醍醐天皇だけを思い浮かべていてはいけない。まずはチーズを思い浮かべなさい。
 写真は山村レイコさんちでいただいたヤギの自家製醍醐。絶品。





◆東大寺は華厳、興福寺は唯識という共通言語を使ってコミュニケーションした。すなわち信頼関係とか、共同作業というのは共通言語をいかにしてつくるかという苦心に尽きる。





◆もう一度同じことを云っておくけれど、仕事に私情を挟むとけっして大きな仕事はできない。少なくともわたしは、そういった状況の中で大きな仕事を残した人を知らない。





◆「見方はさまざまだし、色々あって良いんじゃない」という言い方がある。この言葉が出たら疑ってみる。そういうときの「わたし」は、本当に物事を突き詰めてそう言っているのか。世の中には、その場をやり過ごす言い訳が跋扈する。





◆間に入る責任。


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