世界のLOUIS VUITTONというトラウマ
何の脈絡もなく思い出した。最低な思い出話である。
そのむかし、ある女性とフランス料理を食べながら談笑していた。で、彼女は巴里で買ってきたばかりだというLOUIS VUITTONのショルダーバックを肩から外し
「VUITTONはね、このショルダーのつくりが堅牢でね。百年はびくともしないの。それにたとえ百年後だって必ず直してくれるの」
と多少得意げに話してきかせてくれた。
わたしはそのロゴを見ながら、心の中で「ルイス・ビュィットンって読むんじゃないんだ〜 良かった〜、口に出さなくて」と冷や汗を流した。
今でこそ猿でも小学生でもLOUIS VUITTONを持つ時代となったが、35年ぐらい前には、やっぱりそれなりの人でしかLOUIS VUITTONはもてなかった。
わたしは、羨望の眼差しと興味本位で、そのVUITTONを手に取らせてもらうと、何気なくその堅牢と言われるショルダー部分を左右に引っ張った。
と、なんと・・・その革ひもはバシッという乾いた音とともに勢いよく左右に引きちぎれたのだ。一瞬そのレストランは、無音となり、風景がモノトーンになった。
「いいのよ、直してもらえるから。弁償なんて言わないでね」と言う彼女の顔は間違いなくひきつっていた。その瞬間から料理の味はまったくしなくなった。
以来、フランス料理とLOUIS VUITTONがわたしのトラウマとなっている。
その後お目にかかっておりませんが(汗)いかがでしょうか、あの世界のLOUIS VUITTONのショルダーは(汗)・・・Aさん(汗)
さて、打合せに出かけてきます・・・なんだか暗くなったな・・・梅雨のせいかな
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