平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

音楽のディレクション

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音楽のディレクションは本当に難しい。イメージの言語化と同時に知識も要求される。が、音符を見て即座に音が浮かんで来るわけでもない。少しでも作曲家と段差をなくすための手法をずっと模索してきた。しかし未だにうまい方法らしい方法が見つかっていない。
またひとくちに音楽といってもわたしの周辺の場合でいえば、単発のコマーシャルの場合、番組の場合、イベントの場合、キャンペーン全体を引っ張る場合とでは、その作り方がまったく違ってくる。しかもそれをわたしひとりが「これで行く!」とも決められるわけではない(もちろんディレクターとしてリードさせて頂くことはいくらでもある)。チームで動くというのはそういうことだ。そこがまた難しいしおもしろいところでもある。
不器用ではあるがわたしの場合、やはりその音をどんなふうに展開するか、そうしてどんなシーンで具体的に使うか、どんなふうに受け取って欲しいか、どんな印象を残したいか、これらを前にして言葉を尽くすしか術を知らない。
わたしは常々ディレクションする際、あるカタログを持ち寄ったり、既成の作品を見せたり聞かせたりしながら「こんなふうにしたい」というやり方を一切してこなかった。もっというなら、それだけはしたくなかったし、そういうやり方を軽蔑さえしてきた。その方法が偉いわけでもないし、いちばんいい方法かどうかもわからない。クライアントによってはかえって既製品を真ん中に置いてやりとりをした方がスムーズに進行するというケースもあるだろう。
しかし、わたしはそこを何とか乗り越えるために言葉を尽くしてきた。これからもしばらくはその方法は変わらないだろう。



調子に乗ってここ約2日間で7本も日記をアップしたら腱鞘炎と肩凝りが悪化した。右手が痺れる。これは経験上わかっていることだが、忙しいときほど力が出る。「脳内探訪」に書いている文章は一回がおおよそ原稿用紙二枚半1000字程度だから、ここ二日間でだいたい7000字。それに仕事の原稿をくわえると1.5万字近く打っているんじゃないかな〜。内容の出来不出来はさておき、卒論の文字数に近いかな(笑)
ちゃんと仕事をし、よく食べ、よく喋り、よく書き、よく読んでいます。若いときよりもパワーは落ちたけれど、エネルギーは増したんじゃないかな〜(笑)


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