平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

HOLONという仕事  〜ブックデザイナー 2008/02/02

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HOLONさんは、書物をこよなく愛する装丁家である。けっして妥協せず、時間をかけて相手を説得しながら繊細で大胆な本を造り上げる。わたしは近くでHOLONさんの仕事を見ていたことがあるので知っている。 
 
HOLONさんの仕事をすぐにでも見たければ、ここ数年の『現代思想 臨時増刊号』を手に取るとよい。茶湯の茶碗のように、手にとって景色を眺めてみるのがいい。わたしはHOLONさんの仕事の中でもこの一連の大作が大好きである。こうして並べてみると実に良い。写真や文字の力を引き出すデザイン、一件簡単そうに見えるかもしれないが、頑張りすぎるとデザインそのものが勝ってしまって台無しになる。その塩梅というか置き所というか、それがHOLONさんの真骨頂である。

ちなみにHOLONさんは、Mistress Noohlという別名も持つ。実はこの名前はアナグラムになっていて Noohl は並べ替えると holon となる。

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 そのHOLONさんの新作が「PAPER BAR」。ただし書きには、You can not eat this Bar.  But・・・You can use the Bar. とある。ふむふむふむ。読書中のメモ用紙として使える・・・一枚一枚とても薄いので書いたメモをたくさん本にはさんでもかさばらない云々。なるほど、本当の本好きならではの発想だ。メモの紙には、タマネギの皮のように薄い「はまゆう」という包装紙の紙を採用している。あ〜、もうたまらない!のである。そんなわけでこの「PAPER BAR」があまりにもかわいくて、使うのが勿体なくて、先ほどからうんうん唸っている始末なのである。

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ここまで書いて、「PAPER BAR」が欲しいな〜と思わせてしまった方にお詫び。この新作、今のところ市販の予定はない。ホロンさんから届く毎年の寒中見舞いのひとつなのだ。ちなみに昨年はオリジナル「HOLON金太郎飴」であった。勿体ないけれど、写真に撮って食べてしまいました。よーく見ると本のカタチにHOLONのHの文字が入ったデザインが・・・

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Mistress Noohlとしての仕事 リーフ・ブック《刺繍刑》↑

ブログにもぜひ(絶対に)立ち寄って欲しい。
http://shinjuro.blog14.fc2.com/

http://clubnoohl.blog66.fc2.com/?vcr=42005479e34d4d9ba2a6933e10e47218



そのHOLONさんが見慣れた風景。
JR市ヶ谷の駅近くの小さな公園の枝に引っかかった月が何とも云えない。

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いつの間にかHOLONさんが書いてくださっていたブログ記事。
http://shinjuro.blog14.fc2.com/blog-entry-181.html


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