平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

月狂い 〜月岡芳年

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 今週末は、情報意匠論・特別講座「闇を歩く 月と遊ぶ」である。
 待ちかまえるのは、ノバーリスの月か、賢治が恋いこがれるアンデルセンの月か、トマス・モアのグリーンチーズのような月か、はたまた金子みすゞのシャボン玉の月か、それともゾンネンシュターンの異常な月か、いや待て、20世紀の大魔術師アリスター・クラウリのムーンチャイルドのような月かな。
 参加するだれもが、キューブリックの『2001年宇宙の旅』の冒頭に登場する猿人をアーサー・C・クラークが「月を観る人」と呼んだ、あの感覚を抱えて音連れて欲しい。

  与謝野晶子をひとつだけ引いておこう



しのび足に君を追ひゆく薄月夜右の袂の文がらおもき


http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/260.html

http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/275.html

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さて、だれだ? ちなみに与謝野鉄幹じゃないですよ。月百姿・・・

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答えは月岡芳年です。芳年といえば、わたしの中では月なんですよ。
「血みどろ絵」だけが芳年ではありません。

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