平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

山川草木 〜湯川秀樹のハンケチ

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 江戸時代の禅僧に盤挂がいる。僧曰く「このままからそのままへ」。
この感覚こそまさに禅のすべてである。わずかな、ほんのわずかな隙間、その刹那に、
山川草木、森羅万象、時間空間のすべてがつまっているという感覚だ。
 で、芋づる式に思い出すのがノーベル物理学賞・湯川秀樹の次の言葉である。
「素粒子の奧にはハンケチのたためるくらいの広さがある」。
なーんだ、禅と物理学は同じことを云っているではないか。

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