かっこよすぎるぜ。え?亀田のボクシングじゃないよ。
高校三年生のある日、友人たちとボーリング大会をした。ひとり三ゲームを消化し、それぞれの結果に一喜一憂して、さて、参加費の精算となったとき、みんなから集めたお金が100円だけ足りないのに気付いた幹事くんが騒ぎ出した。それを皮切りに、あーでもない、こーでもないと始まった。今から20年以上も前の話で、当時の100円玉一枚は高校生にとってみるとそれなりの価値があった。しまいには、二人の男子が、おまえ、お釣りを多く取っていないか。そっちが100円誤魔化したんじゃないか、と一触即発、軍鶏の蹴り合いとなり、どうにも収拾がつかなくなった。
すると、ひとりの男子がさっと歩み出て、いくら足りないの? 100円? はい。 といって自分の財布から銀貨を一枚取り出してテーブルに置いた。
わたしは、この瞬間、この男子の取った行動に目がハ〜トになった。そうして、おれはちゃんと出した!とひとりだけ自己主張していた自分を強く恥じた。
爾来、わたしのお金の使い方は、この彼に強く影響を受けている。たまには会いたいね、KENMOCHI MAKOTOくん。
え、亀田家のボクシング? 嫌いです、品がないから。
【追記】高校時代なら約30年前じゃないかと指摘が入った・汗。お詫びして訂正しま・せん。