諸々学びに参加して(順不同) 2018/07/12
◆「Dance Talk 緑茶酔話会 第三服」(主催:嶋村彩、事業補助:公益財団法人 静岡市文化振興財団事業費助成事業)に参加。講師は、乗越たかおさん。約一年ぶりの対面である。乗越さんのメッセージは、いつも明瞭で、自分の言葉で語られる。国内外、現場に赴き、じっくりと鑑賞・観察されていることがよくわかる。こんなに現場を見て歩いている評論家をわたしは他に知らない。
話の柱は以下の2点。
第一部 意外なダンスと意外な国のダンス: 最先端のDanceと、アフリカやギリシア、チェコなど海外のフェスティバルでは既に人気だが日本では知られていないダンスを紹介。
第二部 地方発フェスの魅力と可能性: 日本のみならず世界各国で活発化する「ローカルで最先端のフェスの魅力と可能性について」
◎以下、乗越さんのダンス論とそのキーフレーズ(※その一部。また、そのまま乗越さんの言葉ではなく、平野のニュアンスが含まれる)
・フェスの在り方に変化が生じている。演者が主催者になる。小さくてもやりがいのあるフェスが生まれてきている。
・歴史のある大規模なフェスと小規模なフェスの混在が、互いを支え合うのではないか。
・静岡でも各所で、大小ユニークな試みが成されている。SPAC(静岡県舞台芸術センター)、ストレンジフィード、大道芸ワールドカップ、七間町ハプニング等々。大小アートフェスも盛んだ。もちろん課題もある。
・海外とつながれ。
・あるものは使え。
・調達は国をまたげ。
・今いるところが中心。
・観客や土地のせいにするな。
・共有する。観客を巻き込む。
・ダンスは廃れない。面白いダンスはこの瞬間も世界のどこかで生まれている。
・いちいち中心を経由しなくても世界と繋がることができる。
・海外ではダンサーに保険もある。
・日本国内の審査には参加しない。 等々
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【ふじのくに文化情報センター ワークショップ】
■ふじのくに文化情報センター(静岡県文化財団)主催のワークショップでは、県民のアイデアを形にするための実践的なワークショップが都合3回で実施されている(7/1で2回目終了)。講師は、情報工房・山浦晴男先生。山浦先生は、KJ方の開発者である文化人類学者の川喜田二郎氏(実父は陶芸家で実業家の川喜田半泥子)の研究所に長年勤務され、その方法論をバージョンアップさせた質的統合法で、とかくアイデアレベルで終わってしまいがちな地域活動を実践・成果出しまで引き上げる。質的統合法は、文化人類学やまちづくりのみならず、意外なところでは看護の現場でも取り上げられおり、それは広くアジアの現場でも受け入れられている。
10分、20分刻みで行われるワークショップは実に緻密に設計されているか。あらゆる手法に理由がある(視覚情報を重視しながらも、同時に言語の精度にも気を配っている。それは感覚だけに走ることを許さない)。付箋を使った方法に対しても、いかに普段から漠然と行っているか、猛省せざるを得ない。
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【第77回 こかげのまなびば】
◆ふじのくに文化情報センター(静岡県文化財団)主催の「こかげのまなびば」第77回のゲストは磯谷仁さん。「きのいいひつじ達」という体操教室を主な事業としている会社の代表だ。
彼の特技は、日常のなんでもないこと、どこにも転がっている素材をあそびに変えてしまうことだ。それだけではない、それをビジネスにまでに昇華させる。大学で教鞭を執る傍ら、学研の雑誌にオリジナルのあそびを何年も連載していて、既に数百のストックがある。子ども達が、走る、回る、転がる、跳ぶなどの基本的な動きを克服するために独自の器材も開発している。実は、小中学校の同級生だ。
◆「脳内探訪」内の関連記事
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/1733.html
その会場での出来事。背中につづき、名誉の?負傷・・・目撃者多数。パソコンを打つ度に肘が机に当たり、ワイシャツに血がにじむ・・・まったく懲りないわたし。次は必ず返り討ちにしてくれる。
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【歴史演壇 於)静岡市・普済寺】
驚いたのなんのって、普済寺で行われた歴史演談はご住職自らが登壇して五役を見事に演じきった。ただ台詞を喋ったのではない。それはまるで登場人物が憑依したかのようであった。絶対に素人ではない。訊ねてみると案の定、演劇経験者であった(大袈裟ではありません、本当にすばらしいかった)。副住職のオープニング読経も素晴らしく、ここはもしかしたら、劇場の中につくられた寺院ではないかと疑うほどであった。
加えてオーボエ奏者の漆畑さんとご存知我らのSPAC(静岡県舞台芸術センター)俳優の奥野さんの語りは、「物語」を生き生きとさせ、史実に厚みを与える語りになっていた。
・会場: 普濟寺(静岡市駿河区中吉田33-30)
【出演】
・奥野晃士:2000年よりSPAC-静岡県舞台芸術センターの所属俳優。主な出演作品に、鈴木忠志演出『イワーノフ』(イワーノフ役)、宮城聰演出『夜叉ケ池』(山沢学円役)、『寿歌』(ゲサク役)など。「リーディング・カフェ」の発起人でもある。街援隊アートムーブ主宰。2014年より、スイスでも活動を展開。
・平尾善保:普濟寺住職・NPO D.ZEN JAPAN代表。駒澤大学仏教学部卒業後、25年間、静岡市内公立中学校教員を勤める。退職後、住職としての仕事の傍ら、ネパール教育支援のための草の根ボランティアとして活動。
D.ZEN JAPAN公式サイト
http://dzenjapan.org
・漆畑孝亮: 静岡東高校在学時よりオーボエを始め、武蔵野音楽大学を卒業。2012年、スイス国立ベルン芸術大学大学院修士課程を修了。 カメラータ・ベルン、ベルリン室内管弦楽団(旧西ベルリン)等のプロオーケストラに客演。グランシップアウトリーチ登録アーティスト。
・曹洞宗 普濟寺:応縁山 普濟寺という。応縁とは、「縁に応ずる」ということ、普濟とは、「普(あまね)く 濟(すく)う」という意。
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【おかいみほと仲間たち展 於)飛ぶ魚】
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【菅野寛也氏講演会 〜たった一人の慰霊祭〜】
◆只今構想中のオペラの元となる講演会。
こういったことがテーマだと、必ず横やりが入る。だが、根本的な部分で何が大事なのかをことあるごとに振り返って前に進む。小さなことに振り回されない。
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