書の力 2016/02/1
《臨 升色紙》 筆・松田あかね
( ↑ ) 先達て、静岡大学 教育学部 書文化専攻「卒業書展」を観に行って、正直驚いた。そこには、学生によって「書かれた文字」があったからだ。書展だろう、何を当たり前のことを言っているのかと叱られそうである。
ところが、である。最近では学生たちとのやりとりも、すっかりメールという手段が定着した。少なくともレポートは、タイプされた文字がほとんどだ。だから、返却された本に「ありがとうございました」という付箋でも貼られていないかぎり、学生によって「書かれた文字」を見ることはあまりない。
書は人なり。作品の前に立つと、確かに書かれた文字と、これまで勝手にイメージしてきた人物像との間に大きなズレを感じたのであった。
「打ち文字」と「書き文字」、「打ち言葉」と「書き言葉」、その間に大きな溝が横たわっていた。
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