平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

森谷明子さんにTAROさん   2017/11/15



◆この秋は自らの担当する様々な企画が同時にいくつも動き、多くの方からご案内頂いた個展や企画にどうしても参加が叶わないということが多々あった。
いつでも予定でいっぱいにしておくと肝心のものが体験できなくなる。仕事も断る勇気が必要だ、と30年前から同じことをまったく学習できないでいることが、この秋に改めて露呈した。


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◆日本画家・森谷明子さんの個展にお邪魔した。渦巻く屏風、立花隆とアンデルセンと万葉集に影響を受けたという作品、絵本の原画など、作品を通して多様な森谷さんに出会えたが、やはり中心には太い幹のある作家だった。

作品のなかに、わたしが小学校のころ遊び場としていた自然やお寺が数点あったので不思議に思い訊ねてみると、なんと小学校の先輩後輩(もちろんわたしの方が十数年も年上)の関係であったことが判明。同郷というだけで親しみが何十倍にもなったし、作品が途端に立体になった。

「作品」を通して自らの遊び場を見ると、どういうわけか異次元「あの世」に見えてしまったりするから不思議だ。


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◆7年ぶりに、かけがわ茶エンナーレ(現代アートの芸術祭)の会場で作家のTAROさんにお目にかかった。
相変わらず自分に真っ直ぐ向き合って作品をつくっていた。田んぼや畑に大きな布を張り、自然を感じながらそこに描いていくのだという。



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