アーティスト・イン・レジデンス ただいま準備中 2016/05/05
「いい天気ですね」という会話は、あまり重要な内容を意味しない。そんなことはわざわざ口にしなくてもわかるからだ。だがこれを心理学では「phatic(ファティック)」という。いかに意味のないことを次の意味にかぶせていけるか、その接続詞の役割を果たす。
さて、先週末から、30年ぶりの高熱に悩まされているが、寝ているわけにもいかないG.W.である。
そんななか、静岡県島田市笹間でアーティスト・イン・レジデンスの準備中。こちらも授業の一環として関わっている。
現在、静岡大学の学生と地域の方々(実はこの地域に移り住んでいるキーパーソンがいる)がいっしょになってリノベーションしているのは、70年以上前に建てられ、ここ何十年と放っておかれた家(あるときから母屋から離れになった)である。お宝と山のようなゴミ(失礼)が混在する空間。
仕事やプロジェクトというのは、7割ぐらいまで見えてきたところで、加速度を増して進行する。その間の「労働」をいかにして楽しみに変えるかが課題だ。埃まみれになって作業し、地域に入って寝泊まりを一緒にし、同じモノを食べる。何でもない話をして、当たり前の自然に感謝する。
きょうは、風が強いですね。
桐の箱に収められてた大皿や揃いのお膳、漆の器などが並ぶ一方で、黴びた布団や崩れ落ちた壁土などが散乱する。
高圧洗浄機で、床や柱が70年以上前の顔を出す。作業を進めると少しずつだが埃りまみれの空間が片付いていく。といっても整理はまだ1割にも満たない。夏までになんとか泊まれるようにしたい。
けっきょく、どんなに大きなことでも小さな積み重ねでしかない。
離れの裏手(通廊はやっぱりゴミ)には・・・・
なんとコナラの森。これは金を積んでも手に入らない宝物だ。よし、ここで・・・
現在の母屋。立派な梁が屋根を支える。お位牌の大きさが家の歴史を語る。今の当主はいったい何代目だろう。
村の合併時につくられた記念誌の袖。
村にある夏木静子記念館。彼女の作品『逃亡者』は、この地が舞台となっている。
このほか、小さくても上質な図書空間がほしい。
現在、手付かずの旧中学校はツバメのマンションになっている。ここは展示会場に・・・
この小川に舞う蛍は、人工ではないため乱舞などしない。
◆脳内探訪内 関連記事
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/2201.html (2016/02/29)
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/2202.html (2015/9/21)
【次回持ち物】
□汚れてもいい格好
□虫除けスプレー
□使い捨てマスク
□軍手
□ゴミ袋 大
□ボロきれ
□スリッパ
□下履き
□はたき
□脚立(3段程度のもの)
□前掛け
□工具 ペンチ、ニッパ、ドライバー
□付箋
□マジック 太・細
□ガムテープ 布
□デジカメ →スチール、動画撮影
□飲み物
この場にアップした内容は、その後ペンを入れる場合があります。
バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を100件に選択すると見やすくなります。