平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

「国際陶芸フェスティバル in ささま」への提案を通して   2016/02/29

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授業の一環で、「国際陶芸フェスティバル in ささま」の次期展開に学生たちが提案をしている。
http://icaf.jp
事業規模が大きいだけに、企画の提案といっても簡単な話ではない。それを承知のうえで、わたしは学生たちの背中を押している。自分たちの実力を遙かに超えた、途方もない規模のものに体当たりしていくことは、けっして悪いことだとは思わない。

フェスの中心で動いているのは、アートディレクターで作家の道川省三さん。世界22ヵ国でワークショップや個展をされている。わたしが道川さんの作品に出会ったのはあるレストランでのことだった。まさかその後に、直接ご本人にお目にかかる機会を得ようとは思ってもみなかった。
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/2080.html


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ところで、静岡大学から笹間まで、ママチャリで彷徨した学生(女子)が、当地で話題となった。その距離、約40キロ(静岡市駿河区大谷、島田市川根町笹間上をママチャリで往復)。ネットで検索してみると、自動車でも片道約1時間50分の距離。まあ、この程度なら多少ガッツがあれば有り得る、と思ってしまう。だがこの経路を知っている者なら驚かずにはいられないだろう。何と道中の半分は急勾配が続く山中。自動車がすれ違うのも苦労する箇所が無数にある。道中、狸やカモシカ、猪などの獣と高い確率で遭遇する。

訊いたところによれば、彼女は走っては止まり、止まっては走りを繰り返し、往路は5時間以上もかかったという。だが本人は、実にあっけらかんとしている。しかも次に、いっしょに走ってくれる人を募集中だという(汗・まだ誰も手を挙げないらしいが)
この「事件」に感銘を受けた笹間の住人・しんちゃんが、大量のコロッケを差し入れてくれ、そのおこぼれにあずかった。

また、スリランカの留学生が、薪をせっせと運び込み、焼成作業にむかうこと約9時間、女子学生とチームを組んで窯の温度を信じられないぐらい安定してあげていってくれた。まさに窯の神である。

名刺交換だー、人脈だー、ではなく、こうやって人は人と信頼関係で繋がっていくということを、わたし自身も改めて勉強させてもらっている。

とにかく地道に、長く根気強く通う。成功と信頼は「日常」にある。


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( ↓ )ママチャリ学生の無謀な挑戦に共感して、コロッケを差し入れてくれた笹間のしんちゃん。

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( ↓ )道川さんの助言をうける学生ら。陶芸体験と違い、窯に入っているのは実際に展示される道川さんの作品群である。「薪を作品に当ててしまったら買わないとね」と学生同士の冗談が飛び交う(汗)

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とにかくよく働く学生ら。

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( ↓ )焼成のあいまに笹間の集落を探索する。道川綿未さん、ご案内、ありがとうございました。

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