地・デザイン プロジェクト@静岡 2015/12/23
地デジとは、地・デザイン・ジャパンの略で、四万十在住のデザイナー迫田司さん(サコダデザイン)が発案者です。食べ物にも地のものがあるように、デザインにも、都会発ではなく地のものがあるべきだ、という考え方です。同じく四万十で田舎と都会を結ぶ活動をしている佐々倉玲於さん(いなかパイプ)とともに、この考え方を共有するための地デジミーティングをこれまで全国で100回実施してきました。
迫田さんが考えるデザインとは、商品の形やパッケージのことでだけではありません。日々の暮らしの中に潜んでいる小さなあきらめかけた問題を、自分たちの手で解決する。そのために、自分たちの地元について、自分たちが持っているものについて考える。いろんな人と繋がる。話し合う。試してみる。みんなに伝える。そのすべての過程がデザインです。
静岡でも学生たちと「地デザイン」を試してみようと、「地デジミーティング@静岡」を企画しました。企画者は、「農」と「地」に興味をもつ、静岡大学、静岡県立大学、東海大学、静岡英和学院大学の教員有志数名です。「地デジミーティング@静岡」は、「地デジミーティング@静岡大学」と「地デジミーティング@横須賀」の二本立てです。
「地デジミーティング@横須賀」は、大学生たちが、掛川市の旧大須賀町地域に関わりながら、地域の方との対話の中で、地域のよさを見出し、地デザインしてみよう、という中期プロジェクトです。
横須賀地区(旧大須賀町)は、特徴のある農産物(にんじんいもというオレンジ色でとても甘い干しイモ)や「さしすせそ」すべての調味料を生産していて、「小さな文化展」というアートイベントも毎年開催されているおもしろい地域です。地域でマルチな活動をしていらっしゃる農業機材の会社「伊勢屋農材」の石津社長と地域を元気にする活動をしていらっしゃる太田聖子さんがご協力くださることになりました。
このプロジェクトは、教育プロジェクトですが、活動の主体は、自主的に集まった人たちのネットワークで、大学ではありません。目的は次のとおりです。
○地デザインという考え方を広く共有すること
○学生たちが、目的のために集まったメンバーと一緒にいろんなアイディアを出しながらプロジェクトを動かす体験をすること
○学生の力を地域に生かすこと
決まっているのは、「掛川市旧大須賀町」をフィールドとすること、学生たちが地域の人たちと関わりながらこの地域を知り、地域が元気になるためには何が必要か、どんなよいものがあるか、ということを見つけ、できたら、それを商品にするアイディアを考える、ということです。
大学教員企画メンバー (あいうえお順)
浅井辰夫(静岡大学)
小松かおり(静岡大学)*企画代表者
富田涼都(静岡大学)
花森久功仁子(東海大学)
平野雅彦(静岡大学)
前田節子(静岡英和学院大学)
松浦直毅(静岡県立大学)
山本達也(静岡大学)
(以上、文章は、地・デザイン@静岡代表 静岡大学人文社会科学部 小松かおり先生作成のレジュメより抜粋)
この場にアップした内容は、その後ペンを入れる場合があります。
バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を100件に選択すると見やすくなります。