平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

知らない貌に会いに行く

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 先ほどから、何度も椅子から立ち上がったり、座ったりしている。あわただしくて机にむかっていられないと書いたばかりであるが、今度は腰痛がひどくて椅子に座っていられない。自動車の乗り降りもやっとこさ、靴下を履くのも一苦労である。年に二回ほど、腰痛は前表もなく訪れる。原因は間違いなく寝不足とストレスだ。きょうはまた輪をかけてひどい。

 昨日は、清水で開催されたHIRAOKA先生のスクラップブッキングの講座に参加。甘水はこんなところにも湧き出していた。実に楽しい。あ〜、自分はこうやって手を動かす工作が好きなんだな〜と改めて実感する。二時間半はあっという間。今週のスケジュールはとてもタイトだが、参加できて本当に良かった。それはHIRAOKA先生の導き方と、そうして距離感のおかげだ。師弟の関係というのは、どんなに小さなスペースでも心地よい。
 わたしはおおくの講座に参加する。講師の世上評など、さのみ重要ではない。講師は自分の眼を信じて見つけ出すものである。それがたとえ京都だろうと神戸だろうと東京だろうと、そんなことは関係ない。距離を超えて、そこへ交じり立つ。知った貌がないほどよい。羽目を外すこともできれば、何より発言が自由になるからだ。

 昨晩は、木香の席にお誘い頂いたものの、一杯目の梅酒を半分ほど口に運んだころから急に頭痛がひどくなり、背中に激痛が走る始末。衝立を一枚隔てた隣では、大呼して敵に迫らんばかりのおじさまたちの宴。反して、こちらは意識が朦朧。アルコールのせいかな。まんまるお月様のせいかしらん。いや、ストレスのせいでしょう。でもって、宴の席はたちまちマッサージ会場へ様変わり。本当に申し訳ありませんでした、Sさん、Mさん。仕切直させてください。

 そんなこんなで蹌踉(そうろう)と我が家の道を辿っていると、はたして、蕪村の描くような月と、ふと目があったような気がした。

※写真は講座に向かう車の中からのワンショット。あー、犬が飼いたい。猫と同居したい。でも今はヤギといちばん暮らしたい。

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