不思議なご縁 2015/05/10
どこから話そうか・・・
先般、自宅から50㎞ほど離れた古本屋にふらりと入って棚を眺めていると、このところ二週間ほど自宅の書斎や書庫を探し回っても見つからなかった同タイトルの本が目に飛び込んで来た。
あふれかえる本の山から、これ以上同書を探し出すのも時間の無駄と考え、まぁ、二冊持っているのもいいだろうと納得し、ここで本書を購入することを決めた。
で、この本をパラパラやっていると、何と・・・絶句した。
今、この瞬間、この古書店で手にしている本は、見まがうかたなきわたしの所有していた本ではないか!!
この本は、わたしの書斎にあるべき本なのだ。
詳しくは書けないが、そこには動かしがたい証拠もあった(簡単に言えば、ある紙が挟まっていた)。
では、なぜわたしの書斎にあるべき本が遠く離れた古本屋の棚に収まっていたのか。
わたしがうっかり売ってしまったのか。
いや、それはない。
一人で歩いていってしまったというのか。
オカルト話じゃあるまいし。
本を手にして暫し考えていると、いろいろ思い出してきた。
実は、この本、ある人物に貸したままだったのだ。
この本の著者の講演会を企画したいといった人物に三年ほど前に貸したのだった。貸すときにどんな話しをしながら手渡したのかもはっきりと思い出した。それが、この本がわたしの本である動かぬ証拠でもあった。
きっと、その人が某かの理由で、古本屋に出したのだ。
うっかりしたのか、それとも意図的なのかは分からない。
ただ得てして、こういうものは、偶然にその場所へと流れていって
それを偶然次の人が手にするものだ。
本人の深い意図は何もないだろう。
ただ驚くのは、それが巡り巡って、再びわたしの手元にやって来たという事実である。
しかも、あまりにも偶然に・・・・
話の肝は、ここである。
もう一つ書いておくと、なぜこの本をわたしが書斎で探していたのかというと、大学のある教授が沖縄に行った際に、この本の著者に出会ったという。そうして、大学での講演を打診してみたところ、「静岡大学には、わたしの本をたくさん買ってくれている人がいますよ」と聞かされて驚き、「わたしの本をたくさん買っている」平野にこの著者の企画をいっしょにしたいと声を掛けてくれたというわけである。
わたしはといえば、その企画を練るために、「おかしいな〜、見つからないな〜」と書斎をあさっていたのであった。
いやはや、不思議なご縁である。
そういえば、作家の角田光代さんの小説?にこういった物語があったような、なかったような・・・
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