満天の星々の下で 「森と水の能楽祭2014」
陽が落ちると竹林のなかが、ぐっと冷え込んできた。
夜露が観客席をぐっしゃりと濡らす。
拭いた手拭いが絞れるほどだ。
虫の音が耳元で聞こえる。
シカがどこか遠くで啼いた。確かに啼いた。
天上はまさに満天の星々である。
華道家が、自然と呼応するように、竹をしならせ幾重にも弧を描いた。
鼓や笛、太鼓が、自然の音と重なる。
「獅子」が吠えた。
主催者挨拶より
《森と水の能楽祭2014》
昨年の世阿弥生誕650年の記念すべき年に静岡、足久保の竹がフランス能公演の舞台美術に使用されました。その竹林は一年が経った今、生命の伊吹を取り戻しつつあります。
2014年10月19日、その竹林で「自然環境から日本の文化芸能を考える」鼓花の会主催によるイベント「森と水の能楽祭2014」を企画します。
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