平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

感性の仕事人  2007/09/13

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 二期倶楽部の北山ひとみさんとMCプランニングの薄羽美江さんが雑誌「WaSaBi【和沙美】わさび」9月号で対談をされていた。
 北山さんは世の中がまだスローライフやロハスといった声を挙げる20年以上も前に、その先見の明でスパリゾートやトレーサビリティーを意識したレストランの展開を始めた方で、栃木県那須に広大な敷地の二期倶楽部(4万2000坪の敷地にわずか20室) http://www.nikiclub.jp/を、そうしてアートビオトープを、沖縄にはオーベルジュを、東京都内を中心にこだわりのレストランやギャラリーを展開する。わたしは東京・千鳥ヶ淵のNIKI GALLERY册という空間のディレクションで大変お世話になった。


 一方、薄羽美江さんは、六本木は鳥居坂でMC Planningという会社を経営され http://www.mcplanning.jp/BMW JAPANやモエ ヘネシー ルイヴィトングループ、NTT、日本生命、SONYなど、とにかく日本のトップ企業をブランディングという視点で深くアドバイスされ世界に冠絶する仕事を残してきた。わたしは、編集工学研究所所長・松岡正剛さんが主宰する摩訶不思議な移動サロン「未詳倶楽部」というところで彼女と知り合いになった。爾来、わたしは薄羽さんを師と仰ぎさまざまなことを学ばせて頂いている。脳科学者の茂木健一郎さんをご紹介頂き、特別講座まで開くことができた。
 この両の領袖(leader)に共通しているのは、驚異的な判断力の早さと実行力である。ピンと来たら、一秒で判断、五秒で決済(笑)という先蹤さである。冗談のようだが事実なのである。きっと口舌の雄(雌?)のお二人のことだから、この対談も加速度がどんどんますなかで、日本の未来のこととアートの話が折り重なるように展開していき、一枚の文化絨毯を編みあげただろう。もしかすると、某総理の「美しい国」も、このお二人のアドバイスを受けていれば、もっと息が長かったのかもしれない。


 また移動中の車の中、ラジオから漫画家のごとう和さん http://homepage.mac.com/kazugotou/の声が流れてきた。NHK「きょうも元気でわくわくラジオ」だ。ごとうさんは、常に作品を通じて社会とコミットし続ける作家で、『エンジェル日誌』(講談社)の名で彼女を知る方も多いだろう。彼女は高いクォリティの作品を膨大に発表しながら、寸暇を惜しんで、長唄や水泳に通い、エスパルスの応援に汗を流す。ときどきまちなかでお会いすると「平野さ〜ん〜」と手を振ってくださる。その屈託のない笑顔がたまらなくいい。
 そうそう、走っている車を道路ワキに止め、番組宛て励ましのメールを送信したところ、アナウンサーが全国放送でメッセージを読み上げてくださった。ごとうさんは放送でも同じく「平野さ〜ん〜」だった(笑)。ありがとうございます。
 あまり体にご負担のかからないように適度にポンピング・ブレーキを(人のことは言えないけれど)。


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