アドミッション・ポリシー 2013/12/12
わたしは現在、静岡大学 人文社会科学部の2015年度版 学部案内の制作を担当している(あえて記す必要もないが、今年は2013年である)。担当といっても、ほとんどをデザイナーのTさんが整理整頓してくれている。わたしの仕事はキーコンセプトとメインページのコピーだけである。
きょう、その巻頭を飾る学部長のコメントが手元に届いた。ちょうど出掛ける直前だったのでプリントアウトしてカバンに入れ、バスに飛び乗った。
正直に書くと、読み始めて間もなく涙があふれてきた。喩え話でもなければ、けっして大袈裟に書いているわけでもない。「こんな若いひとたちに私たちの学部に来て欲しい(アドミッション・ポリシー)」という意図で書かれたA4一枚、1135文字のメッセージに、わたし自身が心底うたれたのである。
植物になぞられた人間の成長とそこに水を遣るという学問の役割・・・
いっそのこと、この場に原稿をアップして感動を共有したいのだが、そういうわけにもいくまい。
わたしがこの大学に所属しているから言うのではない。
せんずるに高校生は、「都会的な雰囲気のある大学だし、何となくかっこいいし、キャンパスもきれいだからね」といったそんな稚(いわけ)ない謳い文句に惑わされず、こういった先生のいる大学を決定(けつじょう)すべきなのだ。声を大にして言いたい。大学は先生で選ぼう。
まずは、その大学にはどんな研究をしている先生がいるのか。そこに自分の興味をすり合わせてみる。「自分が将来何をやりたいかなんて、まだわからないよ〜」と嘆く高校生も、まずはきちんと調べてみる。そうすることで、おぼろげながら自分の将来の輪郭が見えてくるものだ。それは高校生が絶対にやらなければならない仕事なのである。
そういえば、先日静岡大学で、「学習ネットワークと生涯学習」と題した公開シンポジウムが行われ、わたしも4年生のRさんといっしょに登壇した。わたしの掲げたタイトルは「人文の知で地域とつながる」である。
会場では高校1年生が50人以上聴講してくれた。質問も活発に出た。こういった高校生に、先の文章を読んで欲しかった。引率された先生と名刺交換をしたので、完成版をこの高校に届けることにする。
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