平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

Always on the side of the egg  2013/06/07

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「斯く斯く然々、探している写真集があるのですが」とご相談申し上げると、その古書店の店主は丁寧に在庫やネットを調べあげてくれた。ところが件の本は見つからず、諦めていったん店を出たわたしを「これではないですか」と約100メートルも走って追いかけてきてくれた。

「古書 壁と卵」、店名はここからですね、きっと。

Between a high, solid wall and an egg that breaks against it, I will always stand on the side of the egg.

わたしはこのあとに続く、村上春樹の以下の文章に深く共感する。

Yes, no matter how right the wall may be and how wrong the egg, I will stand with the egg. Someone else will have to decide what is right and what is wrong; perhaps time or history will decide. If there were a novelist who, for whatever reason, wrote works standing with the wall, of what value would such works be?

・reference: Murakami,H(2009),Always on the side of the egg, Haaretz


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