別雷神社 葵祭に参加して 2013/05/12
「祭」と言えばもともと、京都は賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)にて執り行われる例祭「葵祭」のことだった。静岡市の別雷神社(わけいかづち じんじゃ 静岡市葵区七間町)の「葵まつり」もこの流れを汲む。
神社をテーマに活動を始めた大学生チームとこの祭の「猿田彦巡行 御輿渡御」に参加。普段は見られない神社の奥く、そこで執り行われる仔細を垣間見る。
祭には、地域の歴史、風習、経済、共同体(意識)、伝統技術、意匠などあらゆる文化が詰まっていることを改めて実感する。祭はそういった意味で、イベントとはまったく別ものなのである。イベントは「集客」を主軸に考えるが、祭は「関係」を重んじる。
江戸時代中期の俳人に樗良(ちょら)がいる。蕪村らと関係を持ち、芭蕉の思想に傾倒した人物である。
呉竹のよよにあふひの祭かな
葵の旧仮名遣いは「あふひ」で、これは「逢う日」(あうひ)とかかっているとみていいだろう。すなわちここでは、「葵祭」と「逢う日」が意味を持ってつながっている。
( ↑ )2013年5月13日 静岡新聞 朝刊
この場にアップした内容は、その後ペンを入れる場合があります。
バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を100件に選択すると見やすくなります。