平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

「いつやるか? 今でしょう!」 2013/04/26  

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ある進学塾のCMが、今、巷間で話題となっている。

  「いつやるか?今でしょう!」

早くも今年の流行語大賞の呼び声も高く、まだ黄色の帽子をかぶった小学生ですらバスの中で口にしている程である。



このCMを考えたプランナー(あるいはこの言葉を操る先生)は、きっと次の箴言を参考にしたのではないかとわたしは睨んでいる。

  「美は信用であるか。そうである。」 小林秀雄『真贋』新潮社、1951年。


だが両者にはきっとこの先、決定的な差が生まれるであろう。
前者は電波に乗って急速に消費されていく。
一方、後者は書物の中で人の目に触れれば触れるほど、その意味はじっくりと濃縮されていく。

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