平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

コレクター 〜POLA美術館にて 2012/08/19


ポーラ化粧品の2代目鈴木常司(1930-2000年)が最初に絵を手に入れたのは静岡市の田中屋デパート(田中屋→田中屋伊勢丹→現在静岡伊勢丹)で、藤田嗣治の「誕生日」と荻須高徳の「バンバラ城」だった。

それから約40年間、19世紀フランス印象派やエコール・ド・パリなどの西洋絵画400点を中核に約9500点もの名品を手に入れた鈴木は、いったいどれぐらいの時間をかけて一つ一つの絵画や美術品と向き合ったのだろう。

いつまでも美しくいたい。若々しくありたい。そんな女性たちの想いが、鈴木の美術品蒐集の後押しをしたといっても間違いではないだろう。


美術館のアプローチは、東京ディズニーランドのシンデレラ城に向かう通りと同様、奥(入り口)に向かうごとに狭くなっていくという遠近法の強調である。
内部はトップライトをうまく採り入れた設計になっていて、地下3階にいながらも地上にいるような明るさがある。中心にあるすり鉢状の巨大な吹き抜けとガラスという素材がそれを可能にしている。
なお照明計画は、「印象派絵画を中心とするコレクションを最も美しく見せる光を模索するうち、それは〈7月のパリの夕暮れ〉の光に近いものとわかり、色温度を決定いたしました。」(POLA美術館サイトより)とある。なるほど、と頷ける。
・竣工/2002年 設計/安田幸一 日建設計


◆今更だが、印象派はそれまでの絵画に比べて「わかりやすい」作品が多い。知識がなくても、ある程度は見ることができてしまう。巴里にいっても、オルセーはわかりやすいが、ルーブルとなると、とたんに歯が立たなくなる。要は、印象派以前の美術は、感覚だけではわからないのである。

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※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。


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