平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

真っ直ぐに、ただそのままに。   2012/08/18

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ここ数年、さまざな世界で活躍されている先輩方とお会いする度にお訊きすることがある。

「歳を重ねてよかったことは何ですか」

あるご婦人は、恋愛が自由になったとおっしゃった。

またある紳士は、身体の自由が利かなくなったことで、ぎゃくに景色がよく見えるようになったと話された。

ある経営者は、真っ直ぐこちらを見ながらこうおっしゃった。
「見栄をはらなくなったのよ。ウソをつかなくてよくなったの。真っ直ぐに、ただそのままいることが楽になったの。そしたら、しぜんと人を傷つけなくてよくなったのよ」

デザインもそうだけれど、シンプルは強い。
まだまだ遠いな。

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今年わたしは、父親が亡くなったのと同い歳になる。
得体の知れない何ものかが始終心に重くのしかかっている。それはただ漠然とした不安とも違う。
父が亡くなった時、大学生だったわたしには何もかもがピンと来なかった。いまの自分と重ねてみたときに、ずいぶんと若くして亡くなったものだと心が痛む。やり残したことがさぞかし多かったに違いない。

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撮影協力 ステーショナリーカフェkonohi


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※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。


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