平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

ひじょうに勉強になった多摩美術大学美術館の『絵が歌いだすワンダーランド コドモノクニヘようこそ』展  2012/08/05

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すばらしい。やはり大先輩の創った良いものを見せて頂くとひじょうに勉強になる。

多摩美術大学美術館『絵が歌いだすワンダーランド コドモノクニヘようこそ』を視察。とくにアポイントをとってお邪魔したわけではないが、その内容、規模、展示方法など、たいへん勉強になった。

『コドモノクニ』は、大正11年(1922)1月に創刊され、昭和19年3月まで刊行された月刊絵雑誌で、我が国の絵本づくりの礎となった雑誌である。北原白秋、野口雨情、中山晋平らによって数々の童謡が誕生したのもこの雑誌からである。
http://www.tamabi.ac.jp/museum/exhibition.htm

この展示では古河歴史博物館所蔵の『コドモノクニ』に使われた原画が多数紹介されていて、それらは古河市指定文化財になっている。
今回わたしたちの企画「再発見! 親子を育てる『あそび』展」(9月3日から)で調査をおこなっている原画はこれらよりも約20年から30年新しいものだが、同じ作家らのそれに勝るとも劣らない作品を扱うことになる。
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/1787.html

自らの美術館を有し、大学をあげて研究発表をおこなう多摩美の展示とはまるで規模も違う(チラシの印刷費と文房具代だけで、ほぼ予算の8割が終わってしまう。それでもプレゼンをして大学から予算がおりたのは有り難い)。『あそび』展は、静岡大学の学生ら9人が県立図書館や図書館友の会、市内の保育園らの協力をもとに運営する手作り感満載の企画展である。手を抜かずに精一杯やり遂げたい。それがこのプロジェクトを立ち上げた責任というものだ。がんばってくれている学生たちにとにかく感謝したい。


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◇先日、静岡市のある施設から、歴史に名を残す某作家の生原稿が段ボール箱いっぱい発見されたらしい。その施設を運営する関係者から、発見の二日後に聞いたので間違いない。こういう話を聞く度に、悔しい思いをする。この作家の生原稿と聞けばなおさらだ。なぜ、その場に自分がいなかったのか。もっと動かねば。まだまだダメだ。

もう一度次の言葉を肝に銘じておきたい。

Chance favors the prepared minds. 
             Louis Pasteur



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※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。


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