震える線はわたしの心臓の鼓動 〜ディック・ブルーナ 2012/07/27
「わたしの絵本の登場人物たちは、いつでも視線を読者のほうにおくっています。たとえ、体が横を向いていても顔は正面向きです。
正面向きの絵というのは、嬉しいときにも、悲しいときにも目をそらすことなく、読者の子どもたちと正直に対峙していたいという気持ちのあらわれなのです」(『ディック・ブルーナのデザイン』新潮社)
たったこれだけの文章なのに、カフェでこの一文に出遭って泣けてきて困った(歳のせいもあるよね)。悲しいことからも、辛いことから顔をそらさない。「絶対に絶対に描きすぎてはいけない。複雑にし過ぎてはいけない」というブルーナの線がそう訴えかける。
ブルーナはこんなことも言っている。
「わたしの線は、いつもすこし震えています。
まるで心臓の鼓動のように。
震える線はわたしの個性なのです」(引用同上)
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※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。
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