「これでいいのだ! イギオヤジ展 Peace Birds Project 」 produce by gallery sensenci 2012/06/24
静岡県に暮らすイギオヤジは、何でもかんでも自分でこしらえてしまう。理由は「暇だから」だそうである。バケツからちり取り、郵便ポストに虫眼鏡、鍋に鳥のオブジェ・・・その種類も数もハンパではない。つくり出されたモノたちは、神社に半強制的に納品され、ときには通りがかりの顔見知りに持って行きなさいよと握らせたりもする。
たとえば既に1000羽以上が飛び立った鳥のオブジェは、宅配便の保冷車の廃物からつくられた。本人はアートなんて感覚はこれっぽっちもないらしい。だからいい。
この鳥、ある日気がつくと、それが住んでいるまちのあちこちで目撃されるようになる。いや、遠く離れた家の軒先で目撃したという話が飛び込んで来る。鳥があちこち羽を広げて飛び始めたのである。それはいつの間にか、平和を祈る鳥に変わった。
イギオヤジの娘とそのパートナーはKURI(KATSU&MIHO)という名前で音楽活動をしている。お二人に伺ったところ、「遠州横須賀街道ちっちゃな文化展」にも参加なさっているとのこと。この文化祭は、掛川市横須賀の古い町並みが年に一度大きな美術館通になってしまうという催しだ(もはや、「ちっちゃな」どころではない)。そこでは、アーティストたちに一軒の家や倉庫、公園などが貸し出され、アートを飾る展示場となる。
そこでわたしのアイデアだが、この鳥を来場者に配布し、町並みの気に入ったところに吊してもらうのだ。平和の願いを込めた鳥が、町のそこかしこに飛んで行くのである。そうして、この鳥だけは、美術展が終了してもその場に残り続ける。平和の願いを込めて。この町がアートを発信する拠点であり、来年もまた会いましょうという余韻を残すのである。
□遠州横須賀街道ちっちゃな文化展
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/1373.html
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/1665.html
( ↓ )ラスコーの壁画をも彷彿とさせるこの一連のアート作品はいったい何なのか。
( ↓ )イギオヤジなる89歳の気丈夫が、なんと40年間も暇に任せて塗り続けたガレージのトタン屋根。塗ってはハゲ、塗ってはハゲの40年間。本人はちっともアートなんて思っていない。
イギオヤジのお嬢さんのMIHOさんがある日、2階から見えるこの「アート」に気づいた。
ガレージは既に解体され、その残骸が会場へ持ち込まれた。
◆ギャラリーセンセンチのブログ
http://sensenci02.exblog.jp/18140890/
http://sensenci02.exblog.jp/18128495/
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