デザインとはロジカルを構築することだ 2012/05/25
かっこいいレイアウトをする前に、どう組み立て、流れをつくるか。思考のマップづくりがデザインだ。早くから「情報建築」というキーワードを持ち出しのは、1935年生まれのリチャード・ソール・ワーマンだった。
それで仕事の半分以上が終わる。
講座のひとつで、6ページ立ての特集を1時間ちょっとでつくるというグループワークをする。メンバーとの意見調整と鋭利な切り口をどう作るかが難題だ。参加者のなかには、うちの広報紙は特集をつくるページの余裕なんかありません。という方もいる。いや、そうではなくて小さな囲み記事をつくる場合にもやっぱり特集をつくる方法とその行程はまったく変わらない。アクセルをやや深く踏み込み、いくつかの通過点を意識しながら一気に駆け抜ける。そのインフォメーション・ロードでは、目は見開いたままだが呼吸を止めることもある。そうして、情報を絞りに絞って構成した結果、カタチになるのが囲み記事だ。特集も囲み記事も、情報編集のための通過点はまったく同じだが、つかみ取ってくる情報のボリュームが違うだけなのである。そこを勘違いして、囲み記事だからといって手を抜くと薄っぺらな仕上がりになってしまう。
ところで、この手の講座が成功するかどうかは、企画した担当者の「懐の広さ」によって決まる。きちんとフレームを整えたら、あとは部下を信頼して任せる。そういった意味でM課長の手腕はすごい。それを現場にあわせてコントロールした前任者のNさんの辣腕にも感謝したい。また新担当のMさんにはギリギリまでの準備で本当に面倒をお掛けした。この場をお借りし、お礼を申し上げます。
2012/05/25 静岡新聞 朝刊 総合全県版( ↓ )
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※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。
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