「あまりにもそっくりだったので話しかけてしまいました」2011/12/26
先日、ある公共ホールでお芝居のリーフレットを眺めていたら、背中越しに突然あるご婦人に話しかけられた。
「静岡大学の平野先生ですか」
「あ、・・・うぉ、はい、そ、そうですが・・・」
あまりにも唐突だったので、わたしはぴょんと飛び上がり、同時に声にならない声を発してしまった。
そのご婦人はこう続けた。
「Hちゃん、ご存知ですよね」
Hちゃんというのは、韓国の留学生でわたしの授業のもと履修生だ。
「きのう、Hちゃんと会っていたんですが、彼女の手帳に平野先生の似顔絵が描かれていたんです。あまりにもそっくりだったので話しかけてしまいました」
わたしは正直、唖然とした。顔写真入りで小さな文章をいくつか連載しているので「いつも読んでいます」と声をかけて頂くことは度々あるが、似顔絵がそっくりだったので、というのは平野雅彦始まって以来のことである。
そのあと二三のやりとりがあって、ご婦人はさっといなくなってしまった。
過日、件のHちゃんに偶然に会ったので、事の顛末をツバを飛ばしながら話し、その似顔絵がいかに似ているか見せてもらったところ、さらにわたしは唖然としてしまった。
その似顔絵は一年ほど前、飲み会の席でわたしが描いたわたしの似顔絵だったのだ。それをHちゃんはビニール袋に入れて大切に手帳に挟み込んでくれていたのである。
なんともはや、こんなこと二度とない体験であろう。
わたしの十八番のイラストである。
似顔絵といっても、頭は鉄腕アトムですよ(汗)
いやはや、すごい勇気と眼力を持ったご婦人である。
この場にアップした内容は、その後ペンを入れる場合があります。
※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。
バックナンバーはここ↓から。「表示件数」を100件に選択すると見やすくなります。