平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

デザインの話  〜もっとも基本的なデザインの話

youki

 お弁当に付いている小さな醤油、ソースの容器についてひとこと申し上げる。
あれ、そもそもお弁当の油モノといっしょくたになって、容器が油まみれになっている。手に取ると指先が油だらけになるという優れもの(苦笑)。容器そのものが小さいから、当然油まみれのキャップが更に開けにくくなる。あの汚れた感覚を指先に残したままお弁当を食べ続けるのがイヤなのだ。外出先では手も洗えない(小学校六年生サッカー部のTSUJIくん、きみ、この間ズボンで拭いていたでしょー、おかあさんに告げ口しちゃうぞ・M)。
 ねえ、なぜみんな文句を云わないの? ほんとに良い人なんだから〜。つねっちゃう。ぎゅ。  わたしは、ほら、嫌われ役だから、ちゃんと云っておきたいのよ。ただの良い人が時代を変えたって聞いたことないしーっ。でも、ただ愚痴っていて時代を変えたって人もいないけれどさっ。
 それから、ビニール製(正確な素材名がわからない)の小袋の口を切るたびに、指先に醤油がちょびっとつくあの事態、おー、イヤだ。それは指先にわずかに残った汚れの問題だけでなく、箸を口へ運ぶたびに匂いを伴ってやってくるから余計にやっかいだ。お寿司を食べているときに、ソースの香りが漂ってくるのはだれだってイヤでしょう〜。それに貴婦人のあなた様が、人前で指先をぺろりと舐めて知らん顔している姿なんて想像したくもありませんもの。
 そうそう、あのシウマイ(※崎陽軒表記)などについてくる小さなからし。デザインという視点で全体を眺めたとき、あんな小さな袋なのに、切り落とす部分の面積がやたらと大きい。ようするに残す部分(中身に入っている部分)と切り落とす部分の量的バランスがまったく考慮されていないということだ。だからほぼ100パーセント近く指先にカラシか、その匂いが残ると、こういう仕掛(苦笑)。年間何十億円稼ぐ人にもワーキングプアのわたしにも、あのたった数センチがちゃんと切り落とせないというストレスは公平にやってくる。
 具体的に名前を出して申し訳ないけれど、カロリーメイトの小袋もやっぱりきちんと破れないで中途反半端に残る。だから本体がボロボロ膝の上に落ちる(たしかに以前よりも改善はされた)。
 レトルト・カレーは大好きだけど、不器用なわたしにも、10回に1回ぐらい、最後までまっすぐ切れるようなパッケージのデザインを考案して欲しいと切望している。ナノテクノロジーの時代、たかだか15センチ足らずをまっすぐに切り落とせないというデザインってありですか?????

 ねえ、改めてうかがいますが、この問題に関してストレスを何も感じていない人、はい、手をあげて〜。  


            えっ?


http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/328.html


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