平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

GNH世界一 ブータンに学べ  2011/07/10

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一ヶ月ぐらい前のNHK『クローズアップ現代』でインドと中国に挟まれた小国ブータンが特集されていた(検索したら2011年 6月 2日放送)。最初は仕事をしながら音だけ聞いていたのだが、そのうちキーボードを打つ手が止まってしまった。

ブータンはGNPでいえば世界161位、人口70万人の小さな国だ(静岡市とほぼ同じではないか)。この国は、GNPの代わりにGNH(gross national happiness)「国民総幸福」を掲げていることで有名だ。
われわれが、電柱の地中化というときにその前提にあるのは、「都市の美観」という問題だ。一方、ブータンのある村では、毎年野鳥が電柱や電線にぶつかって怪我をするから、そんな危険なものはいらない。われわれが電気の供給を我慢すればいいじゃないかと。
で、結果は、電柱や電線が「見えない」というワケだが、その裏で起きていることはまったく違っているのだ。
糸井重里が雑誌『Associe』(2011.7.19)で、ブータンのような理想的な社会を目指したいといった内容のことを語っていて、面接やミーティングで「いつもの3割増しで働こう。増やす30%で東北の人たちに役立つことをしよう」と発言しているのを知った。
わたしはこれに深く共感する。だが、今の仕事量の30%増しは・・・いや、「国民総幸福」のために、がんばるぞ。自分のためではなく、だれかのために働けるなんて、なんとも幸せなことではないか。


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※今日現在、twitter上でつぶやかれている平野雅彦さんは、私平野雅彦ではありません。


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