平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

よくわからないけれど胸がキュッとしめつけられる  2011/05/21

aoshima-h





「パパ、灯台について、なにか知ってるの?」
「いや。でもパパは、あのまたたきを見るたびに、胸がキュッとしめつけられるんだ」
             (「ムーミン一家と海」マンガ編)





識ることは確かに大事なことであり、大切な態度だとおもいます。
わたしたちは、月に直接足を運ぶことで多くのことを識ることができましたが、同時に何か大切なことを失ったようにおもえてなりません。
あることがらに対して、それを説明するための言葉の精度をどんどん高めていくことが哲学や科学の仕方です。わたしも哲学や科学には人並み以上に興味をもっています。
ただし、先のムーミンパパのとった態度のように、うまく説明できないけれど胸がキュッとしめつけられる。そういう感覚をわたしは忘れたくないとおもっています。

なぜなら、それを解明して、たとえそうなる「回路」を識ったとしても、そのことで胸がキュッとしめつけられることはないとおもうからです。


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