大震災の救援物資について + 自分の住んでいる地域の被害想定を知っておく 2011/03/20
テレビ静岡(フジテレビ系列)の生放送に出演する。普段の情報バラエティーが急遽東北関東大震災の特番へと変わる。ゲストは富士常葉大学の小村隆史先生。環境防災がご専門であり、jicaの中米広域防災能力向上プロジェクトにも加わる。番組を通して小村先生から教えていただいた情報を改めて書いておく(以下文責:平野雅彦)。
誤解を恐れずにいえば、今おくるなら現金がいい。義援金だ。ここを間違えると、よかれと思ってしたことが逆に被災地の足を引っぱることになる。
援助物資としての物品は、当初はいいとしても、タイミングがずれてしまうと現地の復興のためにならない。いちばんいいのは、これからは(現実的にはもう少しかかるが)震災地域の物産やさまざまな製品を意識的に購入し、サービスを利用することだ。すなわち、現地の経済復興を「購入・利用すること」によって援助する方法だ。
そんなこといったって、現実的に援助物資は必要だろうという意見もある。その通りだ。小村先生はこう教える。それは個人がするのではなく、企業が中心となっておこなうのがいい。CSR(Corporate Social Responsibility)である。企業の社会的責任という意味だ。普段から、企業は危機管理という意味でのCSRを考えておいて欲しい、と。
個人が小口で持ち込むと、どうしても善意が優先して、緊急時のプライオリティーが見えにくくなり現場が混乱するのだろう。
また企業は、援助物資をただ送りっぱなしにするのではなく、物品の仕分けを含めた現地での援助が必要となるだろう(この仕分け人の不足と仕分け指示の混乱の問題が大きい)。行政だけではいかんともしがたいというのは、これまでの大震災で得た教訓ではないか。
この後、ボランティアの活躍が活発になるだろう。いいことだ。ただし、自分の食料、自分の宿泊先(テント等)、自分の薬などを確保して現地入りすること。そうして現地の人々の職業を奪う行為にならないよう、十二分に配慮が必要だろう。
番組終了後、小村先生との雑談の中であるアイデアが閃いた。これは小村先生に託しました。ぜひ実現をお願いします。
◆静岡県に住んでいる方、あるいはお知り合いのある方々への情報。前もって地域の地質のこと、被害状況などを頭に入れておきましょう。各市町の情報が細かく載っています。
◎東海地震情報 必見!!
静岡県 第3次地震被害想定市町・町丁目データ一覧
http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/shiraberu/higai/soutei/kekka_toukai/index.html
●津波予測なども画像でわかる。
http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/shiraberu/map/maps.html
静岡県以外の各道府県にも同様の被害想定情報があるのでしょうか。それとも静岡県は東海地震想定特別区域のためこれらの情報が提供されているのでしょうか。調べてみてください。
【参考資料】
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