小さいけれど大きな進化 切手の巻 2011/01/04
10円切手と50円切手、この二種を見ただけも明らかに違う点がある。いや、わたしが話題にしたいのは、額面や絵柄のことではない。
ちなみにここに掲載した10円切手は2年前に買い置きしてあったもので、50円切手の方は本日2011年1月4日に購入したものだ。
この間に、切手は「小さくて大きな進化」を遂げていた。今、わたしはそれを発見した(大袈裟)。
それは、一枚で眺めただけではたぶんわからない。最低2枚、あるいは4枚以上がシート状になっているものだとわかりやすい。
よく注意して見ると、切手と切手の間のミシン目のちょうど中間に、他のミシン目よりも少しだけ大きな点がある(以下「大点」)。たぶんこれは、切手をスムーズに切り離すための「機能」ではないだろうか。
意外かもしれないが、ミシン目の切り離し作業における難度は、その切り取る長さの距離では決まらない。約半分まで切れ目を入れた段階で、必ず切り離し線からワキへワキへと逸れていく。それは人間の身体機能(ストローク)と、紙の繊維の持つ物理的な性質の掛け合わせから成る。半分を過ぎた辺りで、多くの場合、ビリビリビリと切手本体に裂け目が入る確率が高くなるのだ。
しかもこの仕掛け、最初に切り離すために加わった力は、大点を通過することで勢いがつき、更に大きくなり(あるいは元の力に戻る)よりスムーズに切り離せる可能性があるのだ。
この大点を入れることにより、切り離し作業の前にミシン目に沿って、山折り谷折りを事前にやっておく必要がなくなったのである。何でもないことだが、毎日この作業をしている人たちにとっては大きな進化だろう。
その手のクレームが郵便局に寄せられていたせいなのか、あるいはtwitterでつぶやかれたせいなのか、それとも「真ん中辺りでキズがついた切手」を多く見かけていたせいなのかはわかわからないけれど、いずれにしろ、たぶん担当者は考えたのだろう。そのブレるわずか手前で何某かの工夫が加えられないか、と。
よく見ると、切手の横のミシン目と縦のミシン目では、その大点の位置が微妙に違っている。切手の側面に設置されたその大点は、横の大点がちょうど真ん中に用意されているのとは違って、半分をわずかに過ぎた部分に用意されていることも見逃せない。横長の楕円形であるのもミソである。
そうして誕生したのが、スムーズに切り離すための「小さくて大きな進化」というわけだ。
ただしこの説、何かを調べて書いているわけではない。わたしの単なる妄想に終わるかもしれない。
本当のことを知りたい人は、郵便局へ。わかったら教えてください。
さあ、仕事、仕事。
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