東海地震から赤ちゃんを守る防災セミナー 一人でも多くの人へ 2010/10/18
人命に係わる重要なこと!!!
よかれと思って間違った方法で被災者を救出すると・・・倒壊で崩れた瓦礫等で下敷きになった人を助けるときの注意!!
【重要】挟まれている人を見つけても、急に倒壊物を取り除かないこと。
【クラッシュシンドローム】(挫滅症候群)
災害時の建物等の倒壊で崩れた瓦礫、家具等の下敷きになり長時間体を圧迫された場合、助け出されても容態が急変しショック死する場合がある。これをクラッシュシンドローム(挫滅症候群)という。
→長時間の圧迫で細胞壁が破壊されると細胞内にあるはずのカリウムが細胞外に流出する。急に体を圧迫していた物を取り除いたことで一気に血流が全身にめぐりはじめ、腎臓に障害を起こし、やがて心停止に至る。
→【注意】挟まれている人を見つけても、急に倒壊物を取り除かないこと。挟まれてから成人なら4時間位が目安。もっと短いという説もある。【注意】子供老人はこの限りではない。
→圧迫部よりも心臓側をヒモやタオル、輪ゴム等で縛る。【注意】動脈を停めるほどきつく縛らないこと。
→それから体を挟んでいる物をゆっくりと取り除くこと。もちろんレスキュー等を呼べればそれがいちばんいい。
☆そのほかの大切なこと。
・瓦礫の中の移動では、赤ちゃんをおんぶやだっこします。車輪のついたものは使えないでしょう。
・赤ちゃんが安心します。ギュッとだっこしてあげてください。
・赤ちゃんは、おんぶやだっこをして、大人は両手を空けておいてください。
・普段からホイッスルを身につけておいてください。万が一、瓦礫等で下敷きになった場合に、外部にしらせることができます。中に玉が入っているタイプのものは防災には不向きです。水に濡れると音がでなくなる可能性があります。
・地震からしばらくの間は火を使っていけません。火災・爆発の原因となります。LEDライトを使いましょう。
・「まず台所などの火を消せ」。これは必ずしも正解とはいえません。そもそも大地震では火なんか消していられません。最近のガス器具,電気器具は基本的に転倒すると自動的に火は消える仕組みになっています(もちろん例外もあります)。それよりも身の安全を確保しましょう。
等々。
さらし一枚でだっこやおんぶができる( ↑ )。その方法が だっことおんぶんの研究所が制作した手拭いに絵解きされている( ↓ ) この手拭いも防災用品といっしょにしまっておくといい。
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絵本作家で詩人の内田麟太郎さんとNPO法人だっことおんぶの研究所代表園田正世さんが、だっことおんぶの重要性について語る。( ↑ )
「東海地震から赤ちゃんを守る防災セミナー」の第一回目が修了しました(於・アイセル21 10月16日 NPO法人だっことおんぶの研究所主催。全7回開催)。
約60組(約170人)の赤ちゃんを抱っこしたお母さん、お父さんたちが参加してくれました。おばあちゃんやおじいちゃん、保育士さんたちの姿もちらほら見かけました。
みなさん、やはり震災のとき、何もできない赤ちゃんに対して、いったいどうしたらいいんだろう、ということに強い危機感をお持ちのようです。
会場のしつらえですが、今回はイスではなく、参加者のことを考慮し、また、災害時の避難所に少しでも近づけるために全員地べた座りです。
セミナーはまず、絵本作家で詩人の内田麟太郎さんのお話しでスタートを切りました。内田さんにお願いしたテーマは「窮地を救うユーモア」。こういう話は、その人の生き方と人間性がそのまま声と話に出ます。わたしは内田さんのユーモアのセンスや言語感覚が大好きです。
そうして、内田麟太郎さんとNPOの代表園田正世さんとの掛け合いも愉快&感動的で、涙を流されている方も何組もいらっしゃいました。やっぱり詩人の言葉は重いし、真摯にBabywearingという課題に取り組んできた園田さんの話には迫力があります。
内田麟太郎さんも、こんな雰囲気の中での一生懸命に講演してくださいました。
そうして防災・防寒コーディネーターあんどうりすさんが、自らの阪神・淡路大震災の体験を踏まえての、日常的に使えて防災にも役立つグッズを紹介してくれ、わずかな力で倒れた人を運ぶ技も披露してくれました。同じメーカーのジッパーが付いたレインコートを親子で用意すれば、2枚をつなぎ合わせて抱っこできるという実践的なアドバイスも頂きました。
なお、この実践型講座は、来年2月までに、磐田、長泉、浜松、藤枝、富士の各市町で乳児の父母を対象に開催し、日常の育児に取り入れられる防災対策を広めていく予定です。
●NPO法人だっことおんぶの研究所のサイトも参考にしてください。
http://www.babywearinglabo.com/
お問い合せは NPO法人だっことおんぶの研究所〈054(653)6777〉
またはメールで info@babywearinglabo.com
内田麟太郎さんのサイン会には長蛇の列。
内田麟太郎さんから頂いた長新太さんの展覧会カタログ。内田さんは、長さんと昵懇の仲だった。残念、長新太さん。
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