平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

草薙のんびりツアー「静岡県立大学の薬草園を訪ねて再発見!」 2010/10/06

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過日、草薙のんびりツアー第七回「静岡県立大学の薬草園を訪ねて再発見! 美術館で学芸員のたのしいお話しとお抹茶を」に参加。
企画したのは、静岡県立美術館ボランティア 草薙ツアーグループ。マイクを持つのが代表の前田美佐枝さん。
美術館周辺を、自らの足で歩くことで、参加者と対話しながら新しい発見をしようという企画。


いざ、出陣。

秋晴れのプロムナードを、スタッフの解説付きで歩く。快適だ。
すぐ下の写真は「風化儀式V 相関体」という鈴木久雄さんの作品。長い年月で風化し、ワイヤーが切れて石がバラバラになったときに作品は完成するという解説だったが、もしかするとそれさえも通り越し、落ちた石が跡形もなく風化したときに作品は完成するのかもしれない。活花作家 中川幸夫の作品「花楽」(花から抽出した汁で書や絵を描く)のシリーズと同様のコンセプトだ。

そうして、その下が、杉山彦三郎の記念茶畑。彦三郎は、そう、やぶきたを発見した人物です。

三番目は、佐藤忠良さんの彫像「みどり」。

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脚気の研究をし、そこからビタミンを発見した鈴木梅太郎先生の像が、静岡県立図書館の裏手にひっそりと設置されていた。なぜ、ここに? でもこんな裏手にひっそりと設置されるような人物ではないでしょう。
梅太郎先生は、脚気の研究から糠における有効成分の研究をされ、のちのビタミンの概念を見つけ出されました。それを書いた論文がドイツ語訳されるときに、新発見の言葉(概念)が翻訳されず、まったく評価されなかったという不運の人物。



いよいよ、本日のメインディッシュ静岡県立大学の薬用植物園へ。
ここで植栽されている植物の多くは現薬学部の前身である静岡薬科大学の薬用植物園(静岡市小鹿)から移植されたものらしい。解説してくださった野口教授によれば、薬学部は薬用植物園の設置義務があるとのこと(大学設置基準第41条)。園内を解説してくださったのはイトウさん。
園内には約800種類の植物が植えられているとのこと。写真のキャプションはひとつひとつ付けませんが、おわかりでしょうか。ゴマ、オジギソウやワタ、ミシマサイコ・・・・

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お土産



薬用植物園を出て、県美の裏手(現在山の斜面)にあったいわれる大蓮寺の古井戸跡を確認。

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ロダン館を裏手からみる( ↑ )

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そうして、そこに隣接する谷田古墳群から大化の改新のころに思いを馳せ(笠井さんの解説をもっと伺いたかった)、散策は大団円へと向かう。

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ボランティア・スタッフ手作りのきな粉のボルボローネと静岡産の抹茶を頂きながら、静岡県立美術館の学芸員 村上敬さんから現在開催中の「ロボットと美術 機械×身体のビジュアルイメージ」の解説を伺いました。

みなさん、大変お世話になりました。
今回参加して興味深かったのは、参加者が誰でも自分の得意な分野で先生になれること。今回もいくつかのシーンでそういうことがありました。大事なのはそれを言い出すタイミングと場の空気を読む力。

お疲れ様でした。また参加させて頂きます。 


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