平野雅彦が提唱する情報意匠論| 脳内探訪(ダイアリー)

平野雅彦 脳内探訪

吉田稔美『本の宇宙・宇宙の絵本』展  2010/07/21

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吉田稔美さんの絵本『うずまき貝のロケット』(ひくまの出版)の原画展にうかがう。『本の宇宙・宇宙の絵本』展だ。会場は、古書とギャラリーが併設されている東京は高輪の啓祐堂。
約束をしてあったわけではないが、わたしが先に到着し、作品を一通り拝見し、ビブリオマニア垂涎の啓祐堂の棚を眺めはじめたら間もなく、彼女が玉のような汗をかきながら入ってきた。三年ぶりぐらいかな。変わっていない。

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今回発刊された『うずまき貝のロケット』は、物語の作者 なすだみのるさんの「那須田稔ものがたり絵本」という5冊のシリーズで、かれの物語に絵をつける画家やイラストレーターが5冊とも違うという変わりの種編集だ。吉田さんはその記念すべき一冊目を担当された。
物語は、おじいさんといっしょに海に来たジュンが、浜辺でひろったうずまき貝が突然ロケットになり・・・鯨と共に宇宙へ・・・・。
吉田さんの二ページ見開きに描かれた一枚の絵がとても迫力がある。アクリル絵の具の発色が眩しく、海と空の青を強調することに大成功している。装丁の市川敦子さんという方の仕事もいい。

物語の作者は、なすだみのるという人で、『ぼくらの出航』(講談社 講談社児童文学新人賞受賞) 『シラカバと少女』(実業之日本社 日本児童文学者協会賞受賞 サンケイ児童出版文化賞受賞) 『おとぎばなしシリーズ』(盛光社 毎日出版文化賞受賞)など多くの絵本を世に送り出している静岡県を代表する絵本作家である。プロフィールには1931年浜松市の生まれとあり、現役としてご活躍である。版元は、浜松市にある「ひくまの出版」(静岡県浜松市西区舞阪町弁天島3733-1)。発行者が酒井宏となっているところをみると、この方が代表なのだろう。
会場には原画とともに、吉田さんのSFものの古い雑誌などもいっしょに展示されていて、こちらの吉田解説もまたユニークだった。ぜひ会場へ。

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◆吉田稔美さんのサイト
http://nevergirls.in-www.jp/

◆ ひくまの出版
http://www.hikumano.co.jp/index.html


◆理論社
http://www.rironsha.co.jp/

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◆本日購入の2冊

sugirau

ikeuchi

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Aさんご夫妻、北海道のお土産、ごちそうさまです。びっくりするぐらい大きな野菜がゴロゴロと入っていました。

asaba


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