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平野雅彦 脳内探訪

松本隆の仕事  2010/05/26



松本隆が今晩放送した番組『作詞家松本隆の40年』(2010/05/26 NHK総合22:00~22:50)の中で、こう云っていました。




  詩にテクニックなんかいらないの。
  あるにこしたことはないけれど、
  何が云いたいかがいちばん大切。

  時代にとって何が必要か。
  時代の中でみんなが何に餓えているか。
  それを提供してあげればいいの。





松本隆は松田聖子の多くのヒットソングを書きました。
そうして、あの人のあの曲も、あれもこれも、ヒットソングの多くが松本隆でした。活動を開始してから40年。ヒットチャート1位獲得数は歴代1位の52曲。
日本の歌謡曲の歴史はある意味、松本隆の仕事の歴史です。ざっと眺めてみてください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/松本隆


しかし、松本は80年代に入ると、いったん第一線から退いたかにみえます。
空白の十年。その間いったい何をしていたのか。

毎日、歌舞伎や能やオペラを観まくっていたそうです。
そうして、気づきます。
自分に足りなかったのは「古典」だと。
90年代に返り咲いた松本は「こわれやすさ」をテーマにKinki kids『ガラスの少年』を書きます。
昨年2009年の暮れには同じKinki kidsに『スワン・ソング』を提供しますが、ベースになっているのはアンナ・パブロワの「瀕死の白鳥」。死にゆく白鳥がいちばん美しい、と。耽美・・・

最近、松本隆は、綾瀬はるかのために『マーガレット』という曲を書きました。

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