屋下に屋を架す 2010/03/18
先達て、ある文脈の中で「屋下に屋を架す」と綴ったら、担当編集者が太いマジックを使って「屋上屋を架す」と大きく朱を入れてきた。
わたしが書き留めるまでもないが、この言葉は「無意味(無益)なことを重ねる」といった意味で、そこには「前のことよりも、さらにちゃちな(粗末な)ことを重ねる」というニュアンスが込められている。
念のために書いておくと、この言葉が最初に生まれた中国では「屋下に屋を架す」を遣う。土を塗り固めた壁の家である中国の伝統建築法では、そもそも屋上に屋を葺くのは不可能で、屋下に屋を架したのである。
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